【手数料比較】日本から海外への送金:Wiseが最強である3つの理由と「銀行の罠」【2025年版】


CEO / Native Japanese Expert
更新日: 2025年12月5日
日本から海外への送金で数千円損していませんか?Wise、SBIレミット、銀行の手数料と隠れコスト(為替レート上乗せ)を徹底比較。10万円送金時の受取額シミュレーションで、最も安く、速く送れるサービスを決定します。
日本で一生懸命働いて稼いだお金。それを母国の家族に送ったり、自分の海外口座に移したりするとき、**「実際に届く金額が思ったより少ない」**と驚いたことはありませんか?
「手数料2,000円」と書いてあるのに、なぜか5,000円以上減っている——。 実は、日本の多くの銀行には、表には出ない**「隠れコスト」**が存在します。これを知らずに送金し続けると、あなたは毎回ランチ数回分のお金をドブに捨てていることになります。
この記事では、日本在住の外国人が利用できる主要な海外送金サービス(Wise, SBI, Seven Bankなど)を徹底比較。**「誰が一番安く、速く、確実に届けられるのか」**を、実際のシミュレーション数値で証明します。
結論:数字は嘘をつかない(10万円送金シミュレーション)
まずは論より証拠です。日本円で10万円をアメリカ(米ドル)へ送金した場合、相手の手元にいくら届くのか? 2025年の最新データでシミュレーションしました。
(基準レート: 1 USD = 150 JPY)
| サービス | 送金手数料 | 為替コスト(隠れコスト) | 相手への最終受取額 | 銀行との差額 |
|---|---|---|---|---|
| Wise (ワイズ) | 859円 | 0円 | $660.94 | (基準) |
| SBI Remit | 1,980円 | 約1,000円 | $647.00 | -$13.94 |
| Seven Bank | 1,950円 | 約1,500円 | $644.01 | -$16.93 |
| Sony Bank | 3,000円 | 約100円 | $626.04 | -$34.90 |
| Traditional Banks<br>(三菱UFJなど) | 5,500円〜 | 約170円 | $608.96 | -$51.98 |

衝撃の事実: Wiseと一般的な都市銀行(Traditional Banks)を比べると、たった1回の送金で約52ドル(約7,800円)もの差がつきます。

なぜ銀行は高いのか? 知っておくべき「2つの罠」
「手数料無料」や「格安」という言葉に騙されてはいけません。銀行送金が高くなるのには、明確なカラクリがあります。
罠1:為替レートへの「上乗せ」 (Hidden Markup)

Googleで検索して出てくる為替レート(ミッドマーケットレート)は、実は銀行が私たちに提示するレートとは異なります。 銀行は、本当のレートに1円〜2円の手数料をこっそり上乗せしています。これを「スプレッド」と呼びます。
- Wise: Googleと同じ「本当のレート」で送金。
- 銀行: 「独自レート」で計算するため、送金額が大きくなるほど損をする。
罠2:バケツリレー方式 (SWIFT)
銀行の送金は、世界中の銀行をバケツリレーのように経由します(SWIFT送金)。 経由する銀行ごとに「中継手数料(Intermediary bank fees)」が引かれ、最終的に届く頃には金額が目減りしてしまうのです。
「手数料2,000円」と聞いて銀行から送金しましたが、中継銀行手数料でさらに2,500円引かれ、為替レートも悪く、結局5,000円以上損しました。もう二度と使いません。
サービス別徹底レビュー:あなたに合うのはどれ?
ここからは、各サービスの特徴をメリット・デメリットと共に解説します。
1. Wise (旧 TransferWise) - 【総合おすすめNo.1】

「隠れコストをゼロにする」をミッションに掲げる、世界で最も透明性の高いサービスです。銀行口座への送金なら、迷わずこれを選んでください。
- ✅ 本当のレート: 為替レートへの上乗せが一切ありません。
- ✅ 明朗会計: 送金前に「手数料」と「着金予定額」が1円単位で分かります。
- ✅ スピード: 世界中の送金の約45%が20秒以内に完了します。
- ❌ 注意点: 現金での受け取りはできません(相手の銀行口座が必須)。
来日してすぐWiseを作りました。給料の一部を母国へ送るのに使っていますが、アプリが使いやすく、着金も当日中なので非常に助かっています。

💡 Pro Tip: Wiseのアカウント作成には、SMS認証のための日本の電話番号が必要です。まだ番号を持っていない方は、先にSIMカードを契約しましょう。 👉 日本のSIMカード比較ガイドはこちら
2. SBI Remit (SBIレミット) - 【現金受取なら最強】
特にアジア圏(フィリピン、ベトナム、ネパールなど)出身の方に絶大な人気を誇ります。MoneyGramと提携しており、銀行口座を持たない家族へ送金するのに最適です。
- ✅ 現金受取: 相手は銀行口座不要。現地の代理店で現金を受け取れます。
- ✅ 爆速: 現金受取なら、送金手続きから最短10分で受け取り可能。
- ✅ 多言語対応: サイトやサポートが多言語に対応しており安心です。
- ❌ 注意点: 為替レートには約1%程度の上乗せが含まれます。

3. Seven Bank (セブン銀行) - 【コンビニで完結】
「仕事が忙しくて銀行に行く暇がない」という方の味方。日本全国にあるセブンイレブンのATMから、24時間いつでも送金できます。Western Unionと提携しています。
- ✅ 圧倒的な利便性: 買い物ついでに、ATMで数ボタン押すだけで送金完了。
- ✅ 土日もOK: 銀行窓口が閉まっている時間でも送金できます。
- ❌ 注意点: 事前にセブン銀行の口座開設と、海外送金サービスの登録が必要です。
💡 資金の準備: 送金資金をATMに入金する際、給与振込口座から資金を移動させる必要があります。ネット銀行なら振込手数料が無料になることが多いです。 👉 外国人におすすめの日本の銀行口座ガイド
4. Sony Bank (ソニー銀行) - 【銀行派の最適解】
「どうしても銀行を使いたい」「数百万単位の高額送金をしたい」という場合は、都市銀行ではなくソニー銀行を選びましょう。
- ✅ 銀行の中では最安: 都市銀行に比べ、為替コストや手数料が格段に安いです。
- ✅ 受取手数料無料: 海外から日本へ送金を受け取る(Inbound)際の手数料が無料です。
- ✅ 英語対応: オンラインバンキングが英語に対応しており、使いやすいです。

⚠️ Shinsei Bank (GoRemit) について
かつて人気だった「GoRemit」サービスは、2025年10月20日に終了しました。現在はSBIレミットへの移行が推奨されています。古い情報を信じて申し込まないよう注意してください。
送金に必要なもの:マイナンバーの壁
どのサービスを使うにしても、日本から海外へ送金する場合、法律により以下の書類提出が100%必須です。
- 在留カード (Residence Card)
- マイナンバー (My Number)
「マイナンバーカード」そのものを持っていなくても、「通知カード」や「マイナンバー記載の住民票」があれば登録可能なサービスが多いです。 しかし、Wiseなどのオンライン完結型サービス(eKYC)を利用する場合、プラスチック製のマイナンバーカードがあると審査が瞬時に終わります。
関連ガイド: マイナンバーカードと在留カードの違いがよく分からない方は、こちらの記事も参考にしてください。 👉 マイナンバーカードと在留カードの違いは?
まとめ:賢く選んで、家族に多く届けよう
最後に、目的別のおすすめをまとめます。
- 生活費や貯金を安く送りたい ➔ Wise 一択です。銀行の罠を回避し、最も多くの現金を届けられます。
- 家族に今すぐ現金を届けたい ➔ SBI Remit または Seven Bank。手数料は少しかかりますが、スピードと現金受取の利便性は代えがたい価値です。
- 100万円以上の高額送金 ➔ Wise または Sony Bank。
浮いた数千円の手数料は、あなたの日本での生活を豊かにするために使いましょう。例えば、ポイント還元率の高いクレジットカードの支払いに充てれば、さらにお得になります。

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